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    その時、ピリッとした覚悟を求められた
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      以前書いた『てっぱん』雑感の続きです。『感想』とか『レビュー』ではなく、あくまでも『雑感』。長いです(笑)


      3月に入っていよいよ終わりに近くなり、やっとと言うかようやくというか、主人公あかりにも恋の予感が訪れております。twitterのてっぱんクラスタが屍累々でもう(笑)。私もあと10年若かったら、この展開に萌え死してたのかなw

      「『てっぱん』は、100の言葉で語れるものを捨て、100の言葉で言い尽くせない、言い表せない人の“心”を浮かび上がらせている。『てっぱん』が大切にしているのは、『説明』ではなく『今、そこにある事実』」。これまでの朝ドラより少し変わったドラマの拵えは、繊細で非常に壊れやすい“心”を描くために必要な手法であり、それは成功していると思っています。

      実は、割と早い段階から成功を確信していました。それこそ、第一回目で主人公が海に二回飛び込んだ時から(笑)。だけどより具体的に確信に至るとすれば、私の中には三つのチェックポイントがありました。




      最初のポイントは第一週、突然我が家を訪れ、最も残酷な形であかりに真実をもたらした初音を、育ての母親の真知子は泊まるよう勧めました。なぜ引き留めたと問われ、真知子の答えは「あの人は、一人にしてはいけん気がして」。

      この時、私は「あれ?このドラマなんか違う」と思いました。

      本来なら、初音の行動は非常識極まりないもの。村上家の家族から「自分の娘を見捨てて今更何しに来た」「あかりを奪うな」と罵られ、叩き出されても文句は言えない立場です。

      だけど、真知子は引き留め、我が家へ泊めた。自分の感情を二の次にして、その人にとって最もしなければならない行動を取った。

      この、ほぼ直感的な行動に「おお?」となりました。

      その時には言葉になりませんでしたが、今になって振り返れば、「『てっぱん』では憎しみや怨みは描かない。その代わり、とても深く透明な哀しみがある。その哀しみを、寄り添って掬い上げ、癒すドラマだ」。こんな感想を持ったのだと思うのです。

      同時に「この『てっぱん』ってドラマ、これまで当てはめてきた朝ドラの見方の定石は通用しないんじゃないか? このドラマ専用に、新しい見方を模索する必要があるんじゃないかな」と言う予感がしていました。

      しかし、スタッフがこれから渡ろうとする橋の危うさに、少々不安を感じました。ドラマの機軸にした『直感的な行動』。これほど、言葉というツールで説明できないものはないからです。これを、理屈と設定でガチガチの『ドラマ』と言う創作の場へ持ち込んだのですから。「観てる人に伝わるのか? 大丈夫なんだろうか」と思ったのです。

      継いで第一週土曜日。件の玉子丼。二人が丼を食べるシーンもさることながら、あかりが玄関で「ええにおいじゃあ」と奥を覗き込む手前から、画面構成の組み立て方が、TVドラマと言うより映画を思い起こさせました。

      多くの映画では、台詞を極力排し、映像のひとつひとつに人間の気持ちや想いを圧縮・昇華させて映し出す手法を採ります。

      あの玉子丼の一連のシーンで、初音とあかりの複雑な心情を暖かく噛みしめると同時に、「『てっぱん』は、そういう描き方でドラマを進めるよ」と言う、スタッフのメッセージを受け取りました。(余談ですが、あれからしばらく『かもめ食堂』を繰り返し観てました(笑))

      本来、人が人を想う心を言葉にするのは、容易なものではありません。それを、ワンカットワンカットの映像に込めて、織り上げていく。観る人の想像力に託し、伝えようとする。

      つまり『共感』がこのドラマの芯であり、『共感』をもってしてストーリーを進めるつもりなのだと確信しました。もっとも、確信したとはいえ本気かどうかまでは分かりませんでしたが…

      最後のとどめは、第二週金曜日の、「お父ちゃんの言葉で、あかりを引き取って育てること」を決めた真知子の台詞。

      「あかりを抱いて、かわいいねえと言った。これ以上の屁理屈、どこにあるんよ」

      感動すると同時に、あまりの恐ろしさに開いた口が塞がりませんでした。『真知子の理由は、村上家内でこそ成立する。だけど、視聴者と言う赤の他人には、全く理解できない人が必ず出てくる』のですから。

      「朝ドラでこれをやるの?  時間つぶしの代名詞の時間で、この手法を取るか!?」と。

      『てっぱん』は、本気で『共感』を芯に据えるつもりかと。設定や伏線に頼らなければドラマじゃない、と思い込んでる人や、ゲゲゲに入れ込んだ視聴者に対して、これがどれだけ危険なことか(『ゲゲゲの女房』は、良い意味でオーソドックスな脚本とドラマの拵えの上に、昭和ノスタルジーを乗せて、『漫画家』と言う、一般人から観ればミステリアスな職業を描き、ヒロインは口答えしない、「夫を信じて着いていきます」タイプ(そりゃあ舅姑には受けがいいですよ(笑))。つまり、視聴者に負担がかからない拵えでもあるのです)。

      『お視聴者様』は、自分が分からなければ怒る。面白くないとわめき、駄作だと吠え、説明クレクレモンスターになる。掲示板は炎上し、ブログで批判を垂れ流され、ツイッターが祭りになる。最後は誰も着いてこなくなって、視聴率という数字に跳ね返ってくる。

      それがどんだけ恐ろしいことか、分かってるのか? 私を含めた小姑鬼千匹どころの騒ぎじゃない視聴者に、それを仕掛けるのか!

      これは、相当苦戦するんじゃないかなとは思ったのですが。同時に。ピリッとした『覚悟』を求められた気がしたんです。「このドラマを、最後まで観る覚悟はありますか?」と。

      「我々は、言葉で説明できるものを捨て、その裏側にある、言葉を尽くしても説明できない、だけど、人が生きていく上で一番大切な“心”の形を描くつもりです。

      はっきり言って、決して親切な拵えではありません。ただ、自分達の伝えたいものを、自分達が信じる形で描いていこうと思うのです。共感できなければ、大きな非難をあびるでしょう。だけど、伝わった人には必ず大きな感動を届けるつもりです」

      「我々は、その覚悟はあります。観てるあなたは、受け取る覚悟はありますか?」

      そう気づいた時。

      「分かった。そこまで言うのならきちんと見せてください。あなた達が何を描きたいのかを。その代わり、面白くなければバッサリ見切りますので、そこんとこヨロシク」

      と、ぽんと心が定まったと言うか。すとんと、そんな気持ちになれたのは確かです。…文章にすればたいそうなものですが。そんなに気負ってる訳ではありません。

      ただ、「『てっぱん』とは、そういう拵えのドラマなんだ」と腹を括ったのは確かです。

      形式や設定、いわゆる大勢が観て安心する『形』が多少歪であっても、先入観無し、直感的に『人間が最も大切にしたいもの』を描こうとしている、テストで言えば、十科目満点採点で一科目だけ300点を狙い、2,3科目で平均点、後は捨てると言う方法で。(ちなみにゲゲゲを含めた普通のドラマでは、十科目満点採点のテストで、全て平均点を狙った作りですね。これもありだと思っています)。

      この方法は観ている人を決して『安心』させません。だから、『てっぱん』への不満が大きくても「仕方ない」と思っています。「説明不足」「伏線投げっぱなし」「雰囲気に流されて中身がない」と言う批判も、当たっています。確かにくどい時もありますね。台詞とシーンのバランスが悪いと思う時もありますし、私自身、年を明けて少し心が離れかけた時期もありました。のぞみさんの出現で戻りましたが(笑)

      ただ、安心はさせないけど、新たな発見には事欠きません。ありがたいことに、期待は概ね裏切られたことはありません。『伏線、伏線』『設定、設定』と、ガツガツ食い漁る見方から早めに脱却できたお陰ですかね。故に「説明不足だけど、この先説明があるだろう」「この伏線ほったらかしだけど、この先きっと回収されるだろう」と言った期待は一切していません。描かれないことは描く必要のないことだと、すでに答えが出ているからです。

      また『15分』と言う時間を、コンマ1秒すら無駄にしていないと思える映像スタイルには、1800円払って映画館へ行く以上の幸福感を得ています。

      つまり、私は『てっぱん』と言う連続テレビ小説を楽しみ、満足している、ということですね! ただ、全ての人に勧める気はありません。正直、拵えがあまりにマニアックすぎて(笑) 気が向いたらどうぞ、いうことですね。

      覚悟とか書きましたが、そんなたいそうなもんじゃありません。何だかんだで、やっぱりエンターテイメントなんです。あまり気負わないで、最初はだらーっと観て、だいたい二、三週で「面白い」か「つまらないか」を判断できればいいんじゃないかな。何か手応えを感じたら、それが何なのか分かるまで追いかければいいし、つまらないと思ったら、忘れてしまえばいいし、共感できなければ切り捨ててもいい。

      それさえも、笑って許してくれる。『てっぱん』って、そんな度量の大きい作品だと思います。
      | TV番組の感想 | 23:34 | comments(6) | trackbacks(0) |
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        コメント
        萌え死んでるクラスタの中の一人です(〃▽〃)

        てっぱんは朝ドラと いう枠だけでなく 自分ドラマ史上最高と思ってるんです。 でも理由が説明できなくてイラッとしてたんですが


        ああこういうことだったのか と すっきりしました(〃▽〃)

        ありがとうございました!
        | regikostar | 2011/03/08 6:05 AM |
        regikostarさん>
        初めまして。萌え死にご苦労様!(笑)

        『説明出来ないことが何なのかを考える』って、とても大切なことだと思います。そういう意味で、このドラマはたくさんのことを考えさせてくれるので楽しいですね。

        regikostarさんのもやもやを吹っ切る手助けになったようで、なによりです。最後まで突っ走りましょう^^
        | LINTS@管理人 | 2011/03/08 9:26 AM |
        初めまして。Mixiのちりとてコミュをずっと見ていて、LINTSさんのコメントに感動していた者です。ちりとてがあんなに楽しかったのもLINTSさんのコメントのおかげだったので、それ以後の朝ドラコミュでLINTSさんのコメントを密かに待っておりました。で、今日!やっと発見!嬉しすぎます。てっぱん洞察もさすがです。突然、お邪魔致しました。
        | Maria | 2011/03/10 1:10 AM |
        Mariaさん>
        こんにちは、ちりとてからとは、ずいぶんお待たせしましたね(^^;

        基本的に『語りたくなるものが沸き上がらないと書かない』『沸かないものを無理に言葉にしない』『感想が、愚痴や不満、悪口になる時は書かない』んです(笑)。

        そういう意味では『てっぱん』は久々に、ポジティブに語りたくなる作品だったようですね(笑)

        mixiではどうしても長くなるので、もっぱらtitterで呟いています。そちらでもまたよろしくです〜
        | LINTS@管理人 | 2011/03/10 12:40 PM |
        こんにちは。てっぱんのコミュのコメントに感動したのでプロフィールを拝見し、こちらにたどりつきました。いやーここに来てよかったです!なるほど、おっしゃること、すっごくよくわかります。おかげで、私も自分の感覚を信じてこの先も見続けれられそうです(笑)どうも批判コメントを読むとドキドキしてしまって、、いけませんね(^^ゞ。

        いきなり失礼しました。では。
        | きむちん | 2011/03/10 1:46 PM |
        きむちんさん>
        初めまして、コメントありがとうございます。
        『てっぱん』って、割と感覚重視なところがありますよね。正直「ムチャしやがって)…」と突っ込みたい事多々あります(笑)

        批判にもいろいろあります。私も無い訳じゃないです(笑)。ただ、ダラダラネチネチ言いながら見続けるのは嫌なだけで(^^;ドラマが終わったら一度だけスッパリ言っちゃおうかナーみたいなw

        ドキドキさせてすみません(笑)が、よろしくお願いしますー
        | LINTS@管理人 | 2011/03/14 11:52 AM |
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