大友克洋監督・オダギリジョー主演の映画です。
感想ですか? 観覧後のZ姐の一言「菌が見えるただやすの気持ちが、よーく分かった」に、ぜんぶもっていかれましたが何か(=w=
確かに言い得て妙ですね! 『もやしもん』第一話の、土壌発酵菌群とか、あんな風に見えてるのかなと思いましたよ。てへ。
まあ、もっと酷い出来を予想してたので、見終わった後は「思ったより映画になってたなあ」とは思いましたが。小物や着物、風景の作り込みには、大友克洋の完全主義がいい意味で反映されてます。もっとも、ぬいや真火の話がホラーちっくになってて、「いや、そないに怖くせいでも」と突っ込んだのはここだけの話。ファンには噴飯物ですね。
逆に淡幽や虹郎はうまく絡んでるなと。特に淡幽の蟲封印は何度も観たいぐらい気に入り。アニメでもこのシーンは大好きでしたし、寸分違わないイメージになったのは嬉しいところ。蒼井優は適役でした。虹郎もいい味出て、好感もてますね。他にもたまさんとか。脇役さんが魅力的なのは収穫でした。
気になったのは、画面全体が白っぽかったこと。妙に乾燥してて、日本独特の重い湿気が体感できなかった。原作の魅力のひとつ「湿気を帯びた森の緑の色」が、この映画には無いんです。映画館側の露光のせいかなあ…。
千円で観るには、ちょうど良かったかも、ですね。淡々と進むのでBGV的環境映像にはいいでしょう。日本の広さを実感できるのは確かです。ロケハンお疲れさま!って感じです。ただファンの人にはつらい内容でしょうね。映画版オリジナルの設定とか「こんなの『蟲師』じゃない!」と叫ぶのは必定です(^^;