〈槍舞い〉だ…
〈槍舞い〉だ、
〈槍舞い〉だあ!
回想(というより、意識が混濁して現実と過去が一緒くたになってる演出も効いてました)シーン、あれこそが槍舞い! まさしくそのものです。
最初からかなり期待してた戦闘シーンですが、正直ここまで凄いものになるとは。しかも凄いだけじゃない。ちゃんと作り手の魂が籠もってるし、根底に流れる原作者への敬意がものすごく伝わって、言葉では現せません。ただただ、感動するしかないです。本気です、このスタッフ。その本気が、小手先の設定やキャラ萌えじゃなく、揺るぎない『物語』をうち立てる方向に向かってる、それがとても嬉しいです。
この先、原作から大きく離れた展開になっても、このスタッフなら任せられます。どういう形で収束しても、ちゃんと『精霊の守り人』足り得るし、アニメ版として「面白かった」と言える作品になると確信しました。
前半のバルサvs狩人戦も、とてつもないものでした。実は、ここですでに口あんぐり状態だったのですが(笑)。「何これ、もうTVアニメじゃねーじゃん」みたいな。凄腕の暗殺者4人に、一歩もひけを取らないバルサの『泥臭い闘い』。言葉を変えれば「肉を切らせて骨を断つ」とか、「修羅場をかいくぐった」とか「捨て身の攻撃」とは、こういうものなんですね。前半15分が30分以上に感じられた、とても濃密なものでした。もうね、「『フォーメーション』を変えたね」の台詞が気にならなかったですよ。ていうか、構ってる余裕ないぐらいのめり込んでました(笑)
後半のチャグムが一人でタンダを呼びに行くシーンも、「ああこれは彼にとっての死闘なんだな」と思えるぐらい、心細くてつらそうでした。「かんがれ皇子、泣くんじゃないよう」と応援したくなる、そうさせたくなる拵えは素晴らしい(笑)。
ジンと皇子のエピソードや、トーヤとサヤの下りはアニメオリジナル。「狩人達も、ただの暗殺者でなく一人の人間であることを出したい」と言ってた監督の言葉通り、葛藤を持たせることで体温のある人間性を感じさせるものになりました。こういう方向性で、アニメ版『精霊』は進むんだなと思わせるエピソードですね。…ああ、「ジンは死んでない」に100ガメルね(笑)
トーヤとサヤは、一服の清涼剤みたいな感じかな。トーヤがちょっと抜けてて、しっかりもののサヤが支える、みたいな。先週では「違うよう」と駄々を捏ねましたが(笑)、これはこれで、面白くなりそうなのでおっけえです。
いつもなら原作と比較して楽しもう、なんて思うのですが、今回はナシ。あれやこれや考えるより、今はアニメの余韻に浸りたいので(笑)
しかし、まさか、ジグロでここまで泣かされるとは。作画で泣かされたなんて、久しぶり。つか今も泣けて泣けて、涙がとまらんですよ。午後バイトどーしよー(笑)
| 新潮社 発売日:2007-03 | | ジェネオン エンタテインメント 発売日:2007-06-22 |
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